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製品情報

ROTARY KILN

ロータリーキルン

ロータリーキルン(Rotary Kiln)とは、円筒(レトルト)を回転させて供給装置(スクリューフィーダ等)で炉内(レトルト内)に原料を供給し、撹拌させながら原料を均一に熱処理する加熱炉です。タナベでは、様々な分野に応えるために低温域から高温域(200℃〜2500℃)まで多彩なプロセスに対応します。

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ロータリーキルンとは

ロータリーキルン(Rotary Kiln)とは、円筒(レトルト)を回転させて供給装置(スクリューフィーダ等)で炉内(レトルト内)に原料を供給し、撹拌させながら原料を均一に熱処理する加熱炉です。通常、ロータリーキルンは水平に対してわずかに勾配があり、緩やかに円筒(レトルト)を回転させながら原料を加熱処理出来ます。タナベでは、様々な分野に応えるために低温域から高温域(200℃〜2500℃)まで多彩なプロセスに対応します(タナベで対応可能な用途・処理量の詳細については、個別にお問合せをお願いします)。

ロータリーキルンの特長

焼成ニーズに合わせたヒートパターンが可能

  • 各ゾーン毎に温度制御なため、製品の焼成ニーズに合わせたヒートパターンを設定することができます。
    【空冷却機構(オプション)】
    焼成過程で発熱する処理物に対しては、温度制御がオーバーシュートしないように空冷機構を設け安定制御することが可能です。
  • 加熱部は全面にヒータを配置(360°)させ、ヒータとレトルトの距離を近づけることで熱の伝わり方が均一で熱効率が良く、熱損失が少ない環境にやさしい設計となっています。

コンタミを配慮したカスタマイズ

  • Fe等の金属コンタミを抑えるために処理物接触部をニッケル等の特殊合金にカスタマイズすることが可能です。特殊材の溶接に自信があるからこそ提案できる技術です。

シール対策

  • お客様の処理ニーズに合わせたシール構造を提案しています。また、微細な原料に対しては、シール廻りの飛散を抑えるための集塵・防塵カバーも取り揃えております。
    【高気密シール(オプション)】
  • カーボン材を用いた独自のシール構造により、可燃性雰囲気下での連続焼成を実現出来ます(高気密シール特許番号:特許第4150368号)。
  • 独自のシール構造により正圧・負圧のコントロールが出来ます。正圧に対しては、粉体・ガス漏れを防止します。負圧に対しては、炉内への外気流入の防止します。

炉内特殊構造

  • 原料の流れをせき止めるための特殊な構造物を設置でき、原料が加熱帯に滞在する時間(滞留時間)を保持することが出来ます。

ロータリキルン炉の原理・構造・仕組み

ロータリーキルンの生産方式

ロータリーキルンには、バッチ式と連続式の大きく2つの主要なタイプがあります。これら2つの間にはいくつかの違いがあります。

処理方法の違い

  • バッチ式
    バッチ式のロータリーキルンでは、原料(加熱物)を一度に固定容量のバッチ(一定量)で処理します。原料が供給され、処理が完了すると、キルンを停止して排出し、次のバッチを供給するというプロセスを繰り返します。
  • 連続式
    連続式のロータリーキルンでは、原料(加熱物)が連続的に供給され、連続的にキルン内を移動します。原料はキルンの一端に供給され、他端から連続的に排出されるため、キルンの運転を停止することなく処理が行われます。

生産能力と効率の違い

  • バッチ式
    バッチ式ロータリーキルンは、一度に処理できる原料の量が制限されているため、比較的小規模な生産に適しています。
  • 連続式
    連続式ロータリーキルンは、原料の連続供給と排出が可能なため、高い生産能力と効率を持ちます。連続的な運転により、一定の原料流量を確保でき、プロセスの安定性と一貫性が向上します。

どちらのタイプのロータリーキルンが最適かは、処理の要件や生産目標により異なります(タナベで対応可能な用途・処理量の詳細については、個別にお問合せをお願いします)。

ロータリーキルンの加熱方式

ロータリーキルンの加熱方式には、電気ヒーター式とガスバーナー式の2つの主要な違いがあります。

電気ヒータ式

電気ヒータは通常、高い温度まで加熱できますが、加熱速度や温度の制御が比較的容易です。キルン内部の温度分布を均一に制御しやすい点も特徴です。炉内雰囲気には、大気(脱炭酸エアー含む)、酸素、窒素、アルゴンなどが対応します。

ガスバーナ式

ガスバーナ式は、処理物由来の熱量をヒートブースタ用の燃料(熱源)として利用します。発生排熱を外熱熱源として活用する省エネタイプの設備です。炉内雰囲気には、過熱水蒸気(SHS)が対応します。

ロータリーキルンの温度帯別用途例

使用温度〜200℃の用途例

  • LiB正極材の乾燥

使用温度〜500℃の用途例

  • 銅合金系切削切粉 洗浄・脱脂
  • SUS、FC系 切削切粉 洗浄・脱脂
  • 特殊金属系 切削切粉 洗浄・脱脂
  • AL合金(AC,ADC材)の切削切粉 洗浄・脱脂
  • 鋳鉄の切削切粉 洗浄・脱脂

使用温度〜1000℃の用途例

  • LiB正極材焼成
  • LiB負極材焼成
  • タングステン粉末の焼成
  • 触媒・セラミック焼成
  • 磁性材焼成
  • カーボン焼成

使用温度〜2500℃の用途例

カーボンヒータキルンでの対応となります。

  • 炭素素材の焼成
  • WC原料(炭化タングステン)の焼成
  • Si系負極材の焼成

ロータリーキルンの製品ラインナップ

アルミ切粉等(活性金属)向け過熱水蒸気式 洗浄・脱脂システム

火災・爆発事故の多いアルミ切粉等(活性金属)を安全に付着油水分除去し、安定操業&付加価値向上を実現します。 製品の詳細を見る

各種金属切粉向け過熱水蒸気式 洗浄・脱脂システム

従来方式(直接燃焼するタイプ他)と比較し、高付加価値効果および省エネの過熱水蒸気システムを提案致します。 製品の詳細を見る

金属廃棄物向け過熱水蒸気式 付着・含有した有機分除去システム

廃プラや熱量の大きい廃棄物が含有し、一般的な前処理(燃焼式)が難しいものでも過熱水蒸気システムを用いる事で安全に処理が可能です。 製品の詳細を見る

アルミ缶(UBC)向け過熱水蒸気式 デラッカリングシステム

金属資源(廃棄物や有価物)の表面塗装や付着物、有機分を安全に除去します。 製品の詳細を見る

連続式外熱ロータリーキルン(電気式)

小型機~量産機まで処理物、処理料、付帯機器、設置面積等ニーズに合わせた最適設計を提案します。 製品の詳細を見る

中型サイズバッチ式外熱ロータリーキルン(電気式)

長時間(4h以上)の焼成が必要なサンプルはバッチタイプのロータリーキルンを推奨しています。連続式ロータリーキルン同様に様々な雰囲気ガスを炉内挿入し、攪拌させながら原料を焼成します。 製品の詳細を見る

小型サイズバッチ式外熱ロータリーキルン(電気式)

長時間(4h以上)の焼成が必要なサンプルはバッチタイプのロータリーキルンを推奨しています。連続式ロータリーキルン同様に様々な雰囲気ガスを炉内挿入し、攪拌させながら原料を焼成します。小型試験機なので少量高付加価値原料の焼成評価がしやすいです。 製品の詳細を見る

ロータリーキルンの付帯設備ラインナップ

ロータリーキルン本体だけではなく、キルン排出以降の原料冷却設備から排ガスの処理(脱臭・集塵)設備までお客様のニーズに合わせたトータルエンジニアリングを提案します。また、付帯設備だけの設計・製作も可能ですので、ご希望の付帯設備があれば、ご相談ください。

連続式ロータリークーラ

ロータリーキルンから排出された原料を冷却ジャケット構造の熱伝導により冷却する設備を提供しています。 製品の詳細を見る

連続式スクリューフィーダ

ロータリーキルンから排出された原料を水冷ジャケット構造のトラフにて熱伝導により冷却する設備を提供しています。 製品の詳細を見る

直接燃焼式脱臭炉(バーナ方式)

排ガス中に含まれる臭気成分をバーナー等により高温で酸化分解処理を行う付帯装置です。 製品の詳細を見る

導入までの流れ

  • お客様からご依頼内容に基づき、仕様検討と見積作成します(タナベで取り扱った事の無い原料の場合、検証テストを実施して、仕様検討を進めて行きます)。
  • お客様へ設備仕様および設備金額を提案します。
  • お客様からご注文があれば、設計・製作スタートします。
  • ご注文内容に変更が生じた場合には、変更内容に沿って、上記1〜3を繰り返します。
  • 製作完了後、現地へ搬入し、設置工事、試運転を行い、設備導入の流れとなります。

検証テスト

研究開発用途(品種改良や次世代粉体の開発)またはロータリーキルン化への検証としてお客様の熱処理ニーズに応じて設備導入に向けた検証試験が実施できます。

テスト取り組みの流れ

  • 打ち合わせ:打ち合わせにてテスト目的・希望条件を協議します。
  • テストプラン立案:打ち合わせ結果より、お客様の求めるテストプランを立案します。
  • 設備仕様への反映:お客様立ち合いのもと、テストを実施します。バッチ方式でも対応可能です。
  • テスト実施:温度条件や処理時間等データを整理し、計画に対してどのような結果だったか評価します。
  • 結果評価データまとめ:テスト結果を設備仕様へ反映し、設備仕様の提案を行います。

検証テスト一覧

アフターサービス

ロータリーキルン納入後のアウターサービスを充実させ、お客様の最適な操業環境づくりに寄与します。

主なアフターサービス

定期メンテナンス
お客様の停炉期間に合わせたベストなメンテナンスを提案します。
・シール部の清掃・交換作業
・外筒ヒータの健全性確認
・炉内の清掃・健全性確認
・炉内の清掃・健全性確認
・ローラ等の消耗品の交換作業等
スペアパーツ販売
安定操業に必要な各種消耗品・予備品を取り揃えております。定期メンテナンスでの設備診断と合わせてご提案しております。
改造工事対応
生産能力の強化、品種の切り替えに伴う炉内機構の改造等さらなる機能を実現するための改造工事を実施しております。

よくあるご質問

処理物の出来栄えを事前に確認できますか?

弊社には試験装置がある為、出来栄えを確認することが出来ます。両社で詳細な試験内容を確認した上で対応可否を判断させて頂きます。

前工程・後工程装置の提案もお願いできますか?

粉体処理には、ロータリーキルン(加熱炉)本体だけでなく、様々な前後装置や排気ガスの処理設備が必要となります。そのため、弊社では様々な付帯機器をお客様のニーズに応じてご提案致します。

炉内雰囲気は何が出来ますか?

主に大気(脱炭酸エアー含む)、酸素、窒素、アルゴン、過熱水蒸気となります。その他もご相談頂いた上、対応可否を判断させて頂きます。

メンテナンス対応はして頂けるのでしょうか?

定期メンテナンス、スペアパーツ販売、改造工事対応も含め対応します。指導者のみの対応またはメンテナンス業者とのコラボ対応 等も可能です。

海外へ納入した実績はありますか?

アジア、ヨーロッパ に多数納入した実績はあります。その他も海外へ納入することは出来ますのでお問合せ下さい。

試験装置はありますか?

弊社には連続式φ300RK×2台(特殊粉体用/1台)、連続式φ100×1台、カーボンヒータキルン×1台、小型バッチ式ロータリーキルン(φ400)を所有しておりますので検証試験から進めることが出来ます。

防爆仕様にすること出来ますか?

ロータリーキルン自体を防爆仕様は出来ません。計装機器等は部分的に防爆仕様品を選定する事は出来ます。

ロータリーキルンの最大サイズを教えて下さい。

円筒径(レトルト径)は、Maxφ1,400となります。処理能力はおおよそ1,900~2,600 L / h(φ1400 RKの参考目安)です。

最大温度何℃まで対応出来ますでしょうか?

900℃までならば電気式ロータリーキルンで対応する事が可能です。1,000℃~2,500℃まではカーボンヒータキルンで対応する事が可能です。

レトルト材の材質を変更する事は可能でしょうか?

SUS材からその他特殊合金まで取り扱っておりますので変更する事は可能です。但し、セラミック材は取扱っておりません。

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